2018 年度学校建設事業 シャラケ・タラ小学校

着工報告書

1.対象校の概要

本事業の対象校であるシャラケ・タラ小学校はカブール市ゾーン11、市の中心部から車で1時間の所に位置しています。2012年に開校したこの学校は、校舎やトイレの施設がありません。現在、全校の児童生徒数(高等部まで含む)は3,248人で、小学部児童は1,906人です。彼らは全員、カブール市教育局によって提供されている借家で勉強しています。教室不足のため3部制を採用していますが、それでも1クラスあたりの児童数は40人を超えます。

建設予定地も市当局から提供をうけているものです。建設に必要となる資材の一部は、地域住民の協力のもと調達を行います。またその他、労働力の提供や安全管理を目的とした警備等の安全管理業務、エンジニアの補助業務を担っていただくといった協力を得ています。

2.祈祷式の報告

シャラケ・タラ校を学校建設対象校として選定した後、教育省、カブール教育局、地域住民らと建設に関する打ち合わせを行ってきました。4月11日には、シャラケ・タラ校の建設中の安全と完成を祈念するため、祈祷式が行われました。カブール市教育局長のアハマド・ザミール・ガハワラをはじめ、ゾーン12代表のアフタブ・ハン、地域住民や学校長、児童生徒など約100人がこれに参加し、完成を祈願する基礎石の設置を行いました。

アハマド・ザミール教育局長は、彼のスピーチで、祈祷式に参加できた喜びを伝えると同時に、児童生徒が直面する学習環境の課題について、これは学校だけでなく教育局や地域住民の課題でもあり、ともに取り組んでいくべきものであると述べました。

次に、当会アフガニスタン事務所長代行のワヒド・ザマニが、支援に至った背景や日本のご支援者について説明を行い、完成する学校の建設仕様について説明しました。ゾーン代表のアフタブ・ハンは、たくさんの苗木を寄贈し、新しい学校を緑に囲まれた美しい環境にしてほしいと思いを子どもたち、教員、地域住民へ伝えました。

これらに答える形で、地域代表のイスマイル・ハンがスピーチを行いました。彼は、涙ながらに40年に渡りアフガニスタンの人々は様々な困難に毎日直面してきたこと、いまだ続く紛争はより多くの子どもたちを学校から遠ざけ、学ぶ機会を奪っていることを訴え、参加者とともにアフガニスタンに平和が訪れるよう祈りました。

3.活動内容

基礎石を置くアハマド・ザミール氏

建設過程の安全と完成を祈る祈祷

地域住民・アハマド・ザミール氏とワヒド・ザマニ

アフタブ・ハンが寄贈した苗木

所在地

シャラケ・タラ小学校