教育省は、教育の質と試験の質の改善に取り組み始めました。これにより、12年生向けの国家試験も、生徒全員にとって非常に難しいものとなりました。また、生徒たちはカンニングをしたり、試験監督や教員を買収することができない状況でした。結果、試験で合格点を取れたのは試験を受けた生徒のうちの26%という状況になりました。落第点を取った生徒たちは、2014年10月13日に再試験を受験しました。教育省大臣によると、2回目の試験も1回目の試験と同じ基準のものであるため、2回目の試験でも合格点を取れなかった生徒たちは、もう一年勉強して基礎を強化し、来年も試験を受験することが求められる、とのことです。
授業開始の遅れは、学校としては好ましくありませんが、今年は、教育省が、学校の年度全体を1ヵ月後にずらすことを決定しました。公立の学校は通常、10月の始めに授業を開始しますが、今年は11月3日から授業を開始し、8月の休みまで授業を行います。教育省大臣のハン・チュオン・ナロン氏は、「二つの理由から学年度の遅延を決定しました。一つは10月の国家試験の再試験です。もう一つの理由は洪水です。特にトンレ・サップ池の周辺地域で長引いた洪水により、10月を授業の開始時期とすると、この時期にはまだ授業を始められない学校があるからです。」、とおっしゃられました。
カンボジアは、アジア共同体の中では、初めて幼児に関する国家政策や国家行動計画を打ち出した国です。カンボジア政府は、幼児ケアと発達が、国の発展の基盤になると認識し、親への教育に加えて、教育、健康、栄養、保健衛生の統合への介入を通して、出生直後から6歳までの子どもに対する幼児ケアと発達の促進を行うことを決意しました。
学区内に住む50%の人は農業を営んでおり、主に稲作と漁業で生計を立てています。25%の人は公務員で政府のために働いており、他の人々は会社員や建設作業員です。今年は、農業を営んでいる人々はあまり収穫を得ることができませんでした。十分な降雨を得られなかったことと、ネズミによって稲が荒らされてしまったことが理由です。大抵稲作を行う場合、十分な収穫を得るために化学肥料や殺虫剤を使用します。実際、化学肥料や殺虫剤を使用しなければ、稲をしっかりと育てることができず、十分な収穫を得ることができないのです。好ましくない天候が続いたため、多くの人々は稲作をやめ、仕事を探すために隣国のタイに移住することを決めました。大抵の場合、彼らは子どもたちを地元に残し、残された子どもたちは祖父母や保護者たちと暮らしています。高齢者は、頻繁に病気にかかるなど、しっかりと子どもたちの面倒を見られない場合もあるので、高齢者が子どもたちの世話をすることは非常に困難です。これは、子どもたちが学校に規則的に通うことができないことや、特に、勉強に関する悪習慣や怠け癖がつくことに関係します。結果として、子どもたちは読み書きができないままとなり、良い将来をつかむこともできません。
新校舎は、2014年11月13日から、午前の部と午後の部の、2部制で利用され始めました。午前の部では、2年生(3つのクラス)と3年生(2つのクラス)によって構成されている5つのクラスが授業を行っています。午後の部は、2年生(1つのクラス)と3年生(2つのクラス) と4年生(1つのクラス)と6年生(1つのクラス)によって構成されている5つのクラスが授業を行っています。今学年では、新しい校舎が完成したおかげで、授業を校舎の中だけで行うことができています。昨年度では、124人の生徒たちがいる4つのクラスは、学校の教室が足りなかったため、学校とは別に、仏教寺院の下で勉強していました。
昨年度と比較すると、就学登録者数がわずかに増加しています。
注:学年度は、11月1日に始まり、8月に終わり、休みは9月から10月まで
新しいトイレは、生徒たちと教員たちにより、有効に利用されています。トイレの1室は、120人から160人の生徒たちがいる5つのクラスにより、午前の部と午後の部で使用されています。新しいトイレをきれいに保ち貯水タンクを水で満たしておくため、学校は高学年の各クラスに対し清掃のシフトを設定しました。日々行われる清掃は、教員たちにより見守られています。校長は、朝礼の時に必ず生徒たちに学校内での衛生問題について話します。校長は生徒たち全員にトイレを使うことを習慣にしてほしいのです。
私たちは、この度の新校舎建設を全面的に支援してくださった、ご支援者様に心から感謝致しております。このような素晴らしい目標を達成できたことをとてもうれしく思っております。新しい校舎に新しい備品も設置されているおかげで、教員たちが授業を行ったり生徒たちが勉強をするのにとても快適で便利です。最後に、皆様へ、長寿、崇高さ、健康、力、の4つの仏教の祝福をお祈り申し上げます。
ノーリア小学校